事例でみる、リモートワークのもとで企業文化をどのようにして維持するか

Posted 16th September 2020 • Written by People First •

私たちが全員オフィス勤務に戻るには、まだしばらく時間がかかりそうです。
また自宅からオフィス勤務に戻ることができたとしても、リモートワークは多くの人たちにとって当たり前のものとなりそうです。
そこで、企業側はこれまで今回の状況をどのように取り扱ってきたかを振り返り、オンラインで今後企業文化をどのように扱っていけばよいかを計画するのがよいのではないでしょうか。

企業文化とは、バーチャルかそうでないかにかかわらず、人々の日々の相互干渉と会話によって作られ維持されています。
従業員は、仕事・家庭ともにこれまでにない不確実な状況に直面しています。

定期的なコミュニケーションは、人々にとって、リーダーからの気づかい、価値あるものとして見てもらっているということを示すものです。
ベストなリーダー・企業は、人々に情報を提供し、仕事以外の集まりを持ち、人々と楽しくつながる機会や、意味のある手段を作り出すことの重要性を理解しています。
オンラインでの企業文化の過渡期における、良い例をこうした例を下記にいくつかあげてみます。

オフィスでの仕事以外の集まりを再創造する
カジュアルな集まりは企業文化を作るのに重要な役目を持ちます。
週ごとのランチ会や年単位でのイベントやお祝いは、人々に仕事から少し離れて、よりよくコラボレーションできるための関係を作るのに役立ちます。

 

広告代理店Night after Night 社のマネジングダイレクターAshley Purdumはこう語ります。

「以前は金曜日のランチや、夏の食事会などをオフィス内で実施していました。現在はGMであるShannon Engel が、週ごとにテーマを決めた食事会をリモートで行い、各自は自宅等でかかったコストを会社に請求できるようにしています」
最近行ったテーマとしては、“The Remix Lunch,” ,” “Kid at Heart,” “Between Buns”(最もクリエイティブなサンドイッチも可)などがあるそうです。従業員は食事の写真を撮って投稿するように求められます。従業員の家族や子供たちもチームの一員として、どの食事が一番かを決めるジャッジとしてこの食事会に参加することもあるそうです。

 

テクノロジー系の出版社Gadget Review社では、ランチタイムや仕事のあとに従業員同士が専用ルームでゲームで対戦していました。
CEO Rex Freiberger shared, “With the pandemic, we haven't been able to do this.
CEOであるRex Freibergerは、「パンデミックによりこうした形での対戦はできなくなりました。オフィスにいたとしても、一室に従業員が集中するのは良いことではないでしょう。
そこで、ゲームをオンラインに移すことにしました。毎週金曜日はゲームナイトとして、対戦ゲームや、時にはパーティゲームなどもやったりしています。単純なおふざけゲームのようなものでも、皆プレイするのを楽しみにしていますよ」

 

楽しく、インタラクティブなバーチャル交流をデザインする

オフィスの物理的な環境は、創造的な摩擦や、非公式な会話、他の人とつながるための場所に有効なものです。
現在の新しい状況下では、企業側が意図的にこうしたものを作り出さない限り、人々の交流は起こりません。
企業がその文化をオンラインに移したいなら、人々が面白いと思いぜひ参加したいと思えるような、楽しく意味のある交流の場を定期的に作らなければいけません。

クリエイティブデジタルエージェンシーHaddad Partners社のCEO, DJ Haddadは会社設立以来の13年間を、企業文化を維持していくことに注力し、それはパンデミック下でも引き続き行われています。彼とそのチームはStretch Summer Programと名付けた、ユニークなバーチャルのプログラムを毎週金曜日午後3時から行って、業務を普段より早く終了させ、他の広告代理店ではちょっとないような楽しい経験をシェアできるようにしています。

パンデミックがはじまってから、バーチャルでのハッピーアワーは普及してきつつあります。グローバルなインテリアデザイン会社であるWilson Associatesは、週ごとの交流会を全く新しいものに変えました。

リージョナルマネジングダイレクターからプリンシパルまで、全員が毎週、お気に入りのアート作品を選び家にあるもので再構成してみる、または家にあるものだけを使って椅子を作るといったチャレンジ取り組んでおり、クリエイティビティに火をつけるだけでなく、素晴らしい作品を生み出すなどの結果となっているそうです。


ピープルファースト社では、ここまでクリエイティブなことはまだやれていないのですが・・野菜を育てたり、DIYに取り組んだり、他の人たちの犬や猫に詳しくなったり・・などがあります!
くわしくはこちら

 

これらの例から分かるように、パンデミックは人々とつながるのをやめる口実ではなく、新しい方法でつながる機会となります。
少額のものであれば予算を投じてもよいでしょう。
モチベーションと創造性があれば、企業はその文化は場所を問わずユニークなものに再創造することができるのです。

 

参考記事:forbes.com