2021年3月のYMS事情

Posted 15th March 2021 • Written by Team Japan

この記事は、海外赴任LABに2021年3月に寄稿したものです。

今回の冬は非常に冷え込んだ週もあったものの、全般的に暖かく、春の訪れも例年より2週間ほど早いようで、公園のクロッカスや水仙もほぼ満開となっています。

そんな中、ロックダウンの解除も段階的に進み始め、イングランドの学校は3月8日の週より開校、長い間クローズしていたジムなども5月をめどに再開予定、政府は6月にはビジネスの正常化を目指すとしています。一時帰休制度=ファーローも今年4月末で終了の予定でしたが、9月まで延長の発表がこの記事を書いている時点で行われました。

じっと我慢を続けてきた英国人にとって、今年の夏にはホリデーに行けるのではという期待も大きく、現在今年の旅行の予約が調査によっては100倍、1000倍にも増えているということです。

こうした明るいムードを受けて、採用活動も再び活発になっていく兆しがあります。

コロナ後の採用では、自宅からの勤務が可能という条件が必須になるものと考えられます。通常時はオフィス通勤するとしても、何かあった場合は自宅で仕事ができるという選択肢を持てるということです。

企業側としてもスペシャリストの採用など、もともと人材数に限りがある場合、阻害要因としてロケーションの問題がありましたが、自宅からの勤務を可能とすることで対象をUK国内に広げることができます。

3月はまた、YMS=ユースモビリティスキームの当選者が英国入国時期を決め、日本から英国への移動の準備を始める時期でもあります。18歳から30歳までを対象とし、2年間英国で働くことのできるヴィザを持つYMSは、若手の採用候補として日系企業にとても人気があります。

コロナの状況が日々変化する中、今年のYMS当選者は渡英する時期や、仕事が見つかるかどうかについて悩む方も少なくなく、長年の夢でしたが、家族の反対であきらめることにしました・・という方も何人もいらっしゃいました。

そんな中で最終的に渡英を決断し、入国されている方々は例年に比べても非常に優秀な方が多い印象です。ヴィザの取得を終了されている方で、日本国内で面接を受け、英国入国前に仕事を決めている方も増えてきています。

英国の若手層は自分に合った仕事を探して転職を積極的に行います。20代のうちは、1年以内で仕事を変えることも全く珍しくなく、せっかく若手を採用したのに1年も勤務してくれなかったという人事の方からのご相談もよく受けます。

YMSの方はヴィザの期限に限りがありますが、逆にいえばその期間内はきちんとお仕事を続けてくれるわけで、英国で2年間しか働けないから・・とYMSを採用対象から外してしまうのはもったいない気がします。

4月・5月に英国オフィスで若手の人材採用をご検討でしたらYMSの方をぜひご検討対象にお考えいただければと思います。

弊社は変化する英国の現状に即した採用状況を把握し、お客様にアドバイスを行っています。ご質問等ございましたらお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。

※本記事は2021年3月3日時点での内容です。英国の状況は日々変化しておりますので、最新の状況とは異なる内容になっている可能性がありますことを予めご了承ください。