2021年の英国の採用事情について
Posted 8th February 2021 • Written by Team Japan
皆様ご存知の通り、英国は去年末から再びロックダウンの状況にあり、これまでの死者総数は10万人を超えています。政府からできるだけ家にいるようにとの勧告もあり、シティはもちろんのこと、住宅街やショッピングセンターなども人通りは非常に少なくなっています。
我が家の近所などでも売り家が目立つようになってきました。家の価格は昨年は実は上昇ぎみでしたが、2021年からは下がるのではないかとも言われており、この機会にダウンサイズしたり、通勤をしなくてもよいのでさらに郊外に引っ越す人も増えているようです。
基本的に自宅での勤務を行うようになってから1年近く、おそらくこの状況は今年いっぱい程度の差はあれ続くのではないかと考える企業も少なくなく、リモートで働くための体制が整った感があります。
今月英国の日系企業の皆様向けにウェビナーでもお話させていただきましたが、オンラインでの採用がますます主流となり、ロックダウンが解除となってもリモート採用がすたれることはまずないでしょう。採用面接から仕事開始までをすべてリモートで行い、その後1日も出社しないまま業務を続けている方など、これまででは考えられなかった採用ケースが増えました。
携帯やコンピュータの貸与などを手配し、自宅で初日から仕事ができるようにすること、またずっと自宅で仕事をするだけでなく、トレーニングなど必要に応じて出社してもらうなど、企業側も柔軟な対応を行うようになりました。
Brexitが昨年末に一応終結を見、これからは英国で働くのに有効なVisaを持っている人の数も限られてきます。その一方で、ロケーションに縛られ、通勤ができないからと応募をあきらめていた候補者も今後はリモートワークによって仕事の選択が広がることになります(英国でリモートで仕事を行うには英国で就労できるVisaを持っていることが原則となります)。
ただし、コロナの感染者数の増加により、やむを得ず移動することができなくなったりなど、2週間先であっても予定を立てるのは難しい状況であることを私たちも痛感しています。
また、ロックダウンの影響で、昨年以上に精神的な不調を感じるようになった方が増えてきているようです。企業の方・個人を問わず一人で生活している方は孤立感を感じやすく、またファーローと呼ばれる一時帰休制度で仕事から離れている場合、同僚から取り残されたように感じる方も少なくありません。そのため、企業側は従業員のメンタルヘルスに留意する必要がこれまで以上に高まっています。オフィスにいれば気軽に質問したり、雑談したりと円滑に仕事を進めるためのお互いの小さな働きかけが容易にできるのですが、リモートワークではそう簡単にはいきません。こうしたコミュニケーション上の問題をどのように解決していくかも課題です。
リモートワークでは、モチベーションをどのようにして維持していくかも重要となります。例えば面接の際に下記のような質問をするのも有効でしょう。
- リモートワークで働くために、どんなことに気をつけたらいいと思いますか?
- 自宅勤務でモチベーションの維持をするためにどんなアイデアを持っていますか?
弊社は今年も引き続き、英国での採用をスムーズに行うためのアドバイスを行っております。お気軽にお問い合わせください。