英国、スタートアップのグローバル採用拠点で世界首位に

Posted 23rd April 2026 • Written by Newsdesk on theglobalrecruiter.com

2026年4月23日掲載(theglobalrecruiter.com/Newsdesk)

グローバルな人事・給与プラットフォームを提供するDeelは、年次レポート「State of Global Hiring Report」を発表し、英国が成長を目指すスタートアップによるグローバル人材採用の主要拠点として世界第1位になったことを明らかにした。

2020年から2025年の間に設立され、1億ドル以上の資金調達を行った約100社のスタートアップを対象にした分析によると、英国は越境採用の12.2%を占め、世界で最も高い割合となった。これに続くのはカナダ(11.9%)、ドイツ(8.8%)、オーストラリア(5.8%)、スペイン(5.2%)で、いずれも高所得国である。

また同レポートは、英国があらゆる主要採用市場において人材供給国として常に上位にランクインしていることを示しており、英国人材に対する世界的な需要の高さが浮き彫りになった。Deelのエコノミストであるローレン・トーマス氏は「英国の人材はロンドンへと回帰しており、グローバル企業もそれに追随している。首都の再評価が、英国がスタートアップ採用で世界をリードする大きな要因だ」と述べている。

こうした英国の勢いは、同レポートが示す世界的な採用動向の変化の一部でもある。本レポートは、150カ国以上・3万7000社以上にわたる100万件超の雇用契約データを基に、労働市場の主要トレンドを分析している。


AIは雇用を奪うだけでなく、新たに生み出している

レポートによると、AIトレーナーという職種が急速に拡大しており、2年前にはほとんど存在しなかったにもかかわらず、現在では600以上の組織で7万人以上がAIの訓練に従事している。業務内容は基本的なデータ注釈から、医療・経済・翻訳分野における専門的なフィードバックまで多岐にわたる。

2025年には、AIトレーナー(一般職)の越境雇用が前年比283%増となり、Deelのプラットフォーム上で最も急成長した職種となった。

主なポイントは以下の通り:

  • 報酬格差が大きい:30%が時給15〜20ドル(注釈業務)、一方で19%が時給50〜75ドル、6%が時給100ドル以上(専門知識を要する業務)
  • AIトレーナーの58%は米国在住。次いでインド(7.2%)、フィリピン(4.6%)、カナダ(2.1%)、ケニア(1.7%)
  • 男女間の賃金格差が依然存在:米国では男性の中央値が時給50ドル、女性は30ドルで、専門分野の違いが影響

都市回帰:リモートワーカーは再び都市へ

パンデミック期に都市部を離れたリモートワーカーは、徐々に都市へ戻りつつある。主要都市からの平均距離は2022年以降毎年縮小しており、米国ではニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴ、ヒューストン、サンフランシスコといった都市への近接度が2021年の水準に戻っている。ロンドンやパリでも同様の傾向が見られる。


報酬動向:リーダー職が牽引、地域格差は拡大

2025年の給与上昇は主に経営層・上級職に集中したが、その要因は地域によって大きく異なる。

  • 米国ではプロジェクトマネージャーの報酬が24.5%増で最多、次いでCOO(21.6%)、CEO(20%)
  • ラテンアメリカのCOOは99.8%増と、米国の約5倍の伸び
  • シンガポールのCTOは101%増加した一方、他の技術職は減少
  • ラテンアメリカの金融アナリストは195.5%増と急成長
  • 同地域のコールセンター職も210.8%増と、広範な需要拡大を示す

「通貨ホッピング」で収入を防衛

インフレが高い国では、購買力を維持するために米ドルやステーブルコインで報酬を受け取る「通貨ホッピング」が広がっている。

  • 2025年、最も一般的な支払い通貨の組み合わせ上位10のうち5つに米ドルが含まれる
  • アルゼンチンでは自国通貨よりも米ドルを選ぶ契約者が増加
  • ボリビアではインフレ上昇時に米ドル利用が増え、安定時には自国通貨へ回帰
  • ステーブルコインの利用はアルゼンチンが最多で、カメルーン、韓国、トルコなどが続く
  • クロアチアやブルガリアではユーロ導入後も、米ドルを併用するケースが多い

Deelのグローバルモビリティ部門責任者クリスティン・リプスコム氏は「通貨ホッピングやステーブルコインの拡大は、労働者が自らグローバルな働き方を選び取っている証拠だ。企業が優秀な人材を惹きつけるには、報酬の受け取り方に柔軟性を持たせる必要がある」と述べている。


レポート全文は以下で閲覧可能:
https://www.deel.com/global-hiring-report-2026/

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