オフィス回帰を進めるなら、「出社したくなる環境」づくりを
Posted 9th September 2026 • Written by Shane Duffy on thehrdirector.com • バンキング • チームジャパン • チームチャイナ • サプライチェーン • マルチリンガル • プロフェッショナル
Hargreaves Lansdownは最近、来年から従業員に週3日のオフィス勤務を義務付ける方針を発表しました。TSBやJPMorgan Chaseなどに続き、主要企業が再び出社を必須とする動きの一つです。
こうしたオフィス回帰の背景には、コラボレーションの再構築、職場の企業文化の改善、生産性の向上などがあります。
オフィスへの出社が再び注目される中、企業は「どうやって出社を義務付けるか」だけでなく、**「どうすればオフィスに行くことをより魅力的にできるか」**を考えるべきなのでしょうか。
Click OfficesのManaging Director、Shane Duffy氏は次のように述べています。
「コロナ後、社員をオフィスに戻すことは難しい状況が続いています。ワークライフバランスを改善できる柔軟な働き方を求める人も増えています。単純に出社日を義務化するのではなく、オフィスに行くこと自体に意味があると思ってもらえる環境を考えるべきです。」
単に快適なオフィスや無料のコーヒー、金曜日のフリーバーを用意するだけでは十分ではありません。社員がチームの一員であることを実感し、同僚と協働したり交流したりできる環境が重要だとしています。
記事では、出社日のコラボレーションや生産性を高めるための5つのポイントを紹介しています。
1. 出社には明確な目的を持たせる
明確な目的もなく「オフィスに戻ってきてください」と言われれば、社員の混乱や不満につながります。
出社によって何を実現したいのかを明確にすることが重要です。
例えば、
- 同僚とのコラボレーション
- トレーニング
- チームビルディング
- 顧客対応におけるチームとしての連携
などです。
2. 「ただのデスク」にしない
オフィスが単に「家とは違う場所にある自分のデスク」になってしまえば、わざわざ通勤したいと思わなくなるのも当然です。
対面ミーティング、チームセッション、プロジェクトについての気軽な相談など、オフィスに来るからこそできる仕事を支える空間にする必要があります。
3. 全員に同じアプローチを取らない
社員によってオフィスの使い方や必要とする環境は異なります。
- 同僚と一緒に仕事をするためのコラボレーションスペース
- 集中して仕事をするための静かな場所
- ミーティングルーム
- 自宅に近い場所で仕事ができる環境
など、それぞれのニーズに対応することが必要です。
単純に「出社率を上げる」のではなく、出社している時間を有意義なものにすることに重点を置くべきだとしています。
4. 柔軟性を組み込む
「柔軟な働き方」と「オフィス勤務」は相反するものではありません。
社員が必要なときにプロフェッショナルな仕事環境を利用できる一方で、企業が必要以上にオフィス勤務を固定化しないことも重要です。
社員が実際にどのように働いているのか、そしてオフィスに何を求めているのかを考えること。
優れた職場環境とは、社員が現実の生活に合わせて働き方を調整できるものだとしています。
5. 若手社員のニーズを考える
特に若手社員にとって、オフィスには学習・成長の場として重要な役割があります。
経験豊富な同僚と一緒に働くことで得られる、ちょっとした質問や相談、仕事中の会話を通じた「インフォーマルなメンタリング」は、在宅勤務だけでは再現しにくいものです。
オフィスにいることで、若手社員は質問をしやすくなり、会話に参加し、必要なときにサポートを受けることができます。
つまり、オフィス回帰を成功させるポイントは、「何日出社させるか」ではなく、「出社することで何が得られるのか」を明確にすること。
特に若手の育成やチーム内のコミュニケーションという面では、オフィスならではの価値を改めて考える必要がありそうです。