英国企業の5社に2社、「人手不足で業務が回らない」と回答
Posted 28th April 2026 • Written by Newsdesk on theglobalrecruiter.com • • • • • •
(2026年4月28日掲載/theglobalrecruiter.com)
欧州の人事・給与サービス企業であるSD Worxの調査によると、英国企業の5社に2社が「業務を遂行するための人員が不足している」と回答しました。本調査は、欧州16カ国の人事意思決定者5,936人と従業員16,500人を対象に実施され、英国からは企業305社と従業員1,000人が参加しています。最新の結果では、英国企業の43.3%が「業務を遂行するための人手が足りない」と感じていることが明らかになりました。
企業はサービスの維持とコスト管理の両立というプレッシャーに直面する中、要員計画(ワークフォースプランニング)は英国企業にとって最優先課題の一つとなっています。現在、英国企業の約60%(59.7%)がこれを「極めて重要」または「重要度の高い課題」と位置づけており、従来の「あればよい」人事施策から、業務運営に不可欠な要素へと変化しています。
この課題は単なる採用の問題にとどまりません。業務の進め方そのものを見直す中で、英国企業の約3割(30.4%)が、要員計画の推進要因として自動化やAIへの対応を挙げており、これは欧州平均(26.1%)を上回っています。
要員計画が重要視される理由として最も多く挙げられたのは、業務を円滑に進めるための基本的な要素です。53.8%が「適切な人員配置と効率的なシフト管理の確保」を理由に挙げています。しかし、その背景には単なる人員補充だけでなく、パフォーマンスや予算の問題もあります。50.0%が「サービスの継続性と顧客体験の向上」、40.3%が「人件費の最適化」を重視しています。
一方、従業員側の調査結果からは、人材確保の難しさが定着率の低下によってさらに強まっている可能性が示されています。英国の従業員の34%が「他社への転職を検討している」と回答しました。また、14.4%が「雇用の安定性」、14.3%が「公正な給与」を重視しており、人材の安定とエンゲージメントを支える要員計画の重要性が浮き彫りになっています。
近年、多くの企業が「スキルベースの組織」への移行を掲げていますが、英国ではまだ過渡期にあります。調査によると、54.9%の企業が職務とスキルの両方に基づいて要員計画を行っており、スキルのみで管理している企業は少数にとどまっています。つまり、依然として職種ベースの考え方が主流であることが分かります。
この点は重要です。従業員の23.3%が「自分の能力が十分に活用されていない」と感じている一方で、64.2%は「成長したい」と意欲を示しています。これは、スキルの可視化や社内異動の促進を通じて、能力に応じた配置を行う必要性を示しています。
しかし、スキル開発も課題を抱えています。英国の従業員の33.9%が「追加の研修や学習機会が必要」と回答している一方で、48%は「そのための時間がない」と感じています。このことは、要員計画が単に人員需要を予測するだけでなく、学習やキャリア成長のための余地を確保する必要があることを示しています。
さらに、要員計画の対象は正社員にとどまらず、多様化しています。英国では66.8%の企業が、フリーランスや契約社員、派遣社員なども含めて一体的に管理しており、別個に扱っていないと回答しました。また、約60%(59.1%)の企業が、将来の人材ニーズや課題を予測するためにシナリオプランニングを活用しています。
SD Worxのチーフ・ピープル・オフィサーであるブルース・フェシール=リッペンス氏は次のように述べています。
「要員計画は、非常に現実的な業務上の問題への対応策となっています。多くの企業は、適切な人材を適切な場所・適切なタイミングで配置できていないのが現状です。」
さらに同氏はこう続けます。
「採用は依然として重要ですが、それだけでは十分ではありません。企業には、人員の余力、重要なスキル、コストを明確に把握し、正社員と外部人材を一体として計画する視点が求められます。人事、オペレーション、財務が同じデータを基に連携し、さまざまなシナリオを検証することで、要員計画は単なる机上の作業ではなく、サービス提供と生産性を守るための実行計画となるのです。」
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